「大学への数学1対1対応の演習」は、受験生に愛用され続けている受験数学の王道参考書・問題集です。
「数学A」編
「数学Ⅱ」編
「数学B」編
「数学Ⅲ微積分」編
「数学Ⅲ曲線・複素数」編
今回は「大学への数学1対1対応」のすべてを、私が受験生時代に実際に使っていた経験も交えながら、解説します!
内容を網羅したため、分量がかなり多くなっています。
「時間がない!」「全体像を手っ取り早く把握したい!」という方はまとめをご覧ください!
大学への数学1対1対応の演習|レベル
「大学への数学一対一」のレベルは「共通テスト~理系国公立標準」です。
文系・理系問わず、多くの人が受験終盤まで使えます。
この問題集に載っている問題が完璧に解けるようになれば、ほとんどの大学で合格点が取れるレベルに到達します。
大学への数学1対1対応の演習|問題数とページ数
「大学への数学1対1対応の演習」の問題数は以下の通りです。
種類 | ページ数 | 問題数 |
大学への数学1対1対応の演習 数学Ⅰ | 116p | 103 |
大学への数学1対1対応の演習 数学A | 120p | 108 |
大学への数学1対1対応の演習 数学Ⅱ | 164p | 166 |
大学への数学1対1対応の演習 数学B | 112p | 118 |
大学への数学1対1対応の演習 数学Ⅲ 曲線・複素数編 | 104p | 150 |
大学への数学1対1対応の演習 数学Ⅲ 微積分編 | 152p | 86 |
大学への数学1対1対応の演習|評判
「大学への数学1対1対応の演習」の評判をまとめました。良い評判、悪い評判に分けて紹介します。
良い評判
良い評判にはこんなものがありました↓
- 典型問題が効率よく学べる
- 良問が多い
- 問題が少ないので短期間で使える
この問題集に載っているのは典型問題が多いです。入試数学に必要な基本的な解法・考え方を効率よく学べます。
問題量も他の問題集と比べて少ないです。例えば数学ⅠA合わせて、例題が107問しかありません。青チャートのⅠAだったら300問以上の例題があります。
そのため、短期間で数学の成績を上げたい人に向いています。
悪い評判
悪い評判には、こんなものがありました↓
- 演習問題の難易度がやや高い
- 教科書レベルの知識は必要
演習問題の難易度がやや高いという評判が多かったです。横に載っているヒントを使っても解けないような問題もちらほらあります。
あと、最低限教科書レベルの知識がないと使えないという意見もありました。数学の初学者は使うべきではないかもしれません。
大学への数学1対1対応の演習|いつから使うべき?
「大学への数学1対1対応の演習」は、教科書レベルの知識がついてから使うべきです。
時期としては、高2のうちに数学ⅠA~ⅡBに手を付けるのがおすすめ。
遅くても高3の夏には使いはじめたいです。
大学への数学1対1対応の演習|効果的な使い方
「大学への数学1対1対応の演習」を愛用していた私が、効果的な使い方を、偏差値別に紹介します。
偏差値50
偏差値50の人は、まず解法を知ることが特に重要。よって、以下のように使うのがおすすめです。
- 例題を解く(ヒントを参考にしながら)
- 模範解答と見比べて修正する
- 次の例題へ
このサイクルを繰り返していきましょう。
まずは、ヒントを参考にしながら例題を自分なりに解いてみることです。
- 解き終わった
- これ以上分からない
こういう状態になったら、自分の解答と模範解答を比べましょう。模範解答を見ながら、自分の解答を修正します。
このとき、単なる丸写しをするのではなく、模範解答を自分なりに解釈するのがコツです。自分の言葉で説明できるように、解説を上から1つ1つ噛み砕いて理解しましょう。
もし途中で分からない文言が出てきたら、「要点の整理」に戻って調べましょう。一通り終わったら、次の例題に進んでください。
各ページの下方には演習問題が用意されています。演習問題はかなり難しく、そのうえ、発想力も必要になってくるので飛ばしてOKです。
例題を解くだけなので、時間はそれほどかからず終わるはず。2周くらいすれば、基礎的な解法は身についているでしょう。
模試やテストを受けると、この時点でびっくりするくらい解けるようになっていますよ!
偏差値60
偏差値60に到達した人は解法がある程度身についています。ここから偏差値を上げるためには、思考力や発想力を鍛えていくことが必要です。
よって、以下のように使うのがおすすめです。
- 演習問題を解く
演習問題は、正直結構難しいです。例題の模範解答に載っている解き方だけでは解けないことも多いでしょう。
この「+α」こそが思考力や発想力です。違う角度から問題を捉えてみたり、他の例題で使った解法を組み合わせてみたり。いろいろ考えて試してみてください。
難しいので初見で解ける人はあまりいないと思います。
演習問題を解くには、自分で考える過程が不可欠です。その過程で思考力や発想力がどんどん鍛えられていきますよ。
偏差値65
偏差値65の人は「大学への数学1対1対応の演習」をサブの問題集として使いましょう。
メインに使うべきは、別の問題集です。(最後に紹介してます)
別の問題集を使っていて分からないところがあったら、この問題集に戻って、解法や考え方を再度確認しましょう。辞書のように使う感じです。
分野ごとに整理されているので、該当部分を探すのに時間はかかりません。何度も何度も再確認を繰り返すうちに、徐々にこの問題集に戻る必要がなくなってきます。
最終的には、「大学への数学1対1対応の演習」(=受験数学の辞書)が一切必要なくなるほど、解法や考え方を吸収できるのが利用です。
大学への数学1対1対応の演習|(余談)6冊のうち、一番おすすめは…
ここからはただ書きたいことを書いているだけです。見たい人だけ見てください!(本筋じゃないので、気にならない人は飛ばしても構いません!)
「大学への数学1対1対応の演習」には6種類あります。
「数学A」編
「数学Ⅱ」編
「数学B」編
「数学Ⅲ微積分」編
「数学Ⅲ曲線・複素数」編
私は「大学への数学1対1対応の演習」をかなり愛用してました。その経験から、特におすすめのヤツがあります。
それは「数学B」編です。
この理由は以下の通り。
- そもそも数学Bのベクトルと数列が問題に出てきやすい
- 解説が簡潔に整理され、単純明快で分かりやすい
- 本が薄いのですぐに終わらせやすい
- ⅠAとⅡB融合問題も取り扱っている
数学B編ではベクトルと数列を扱っています。ベクトルや数列の問題って作りやすいうえに、大学でも必須級の知識なので、試験に出る回数がとても多いです。
そのため、できるようになったら試験の点数が単純に爆伸びします。
そのうえ、解説が短いのに分かりやすいです。本自体が薄いので、他の問題集を使うよりも短期間で終わらせることができます。
また、後半にはⅠAとⅡBの融合問題もあります。偏差値60以上の人だったら、思考力を鍛えるために融合問題は最適です。
このように、大学受験対策の観点から、数学B編は特に優れています。
ベクトルや数列が苦手な人はもちろん、手っ取り早く点数を上げたい人は、まず「大学への数学1対1対応の演習 数学B」を手に取ってみるのがおすすめです。
まとめ
「大学への数学1対1対応演習」は、「共通テスト~理系国公立標準」レベルです。文系・理系問わず、幅広い偏差値にも対応しています。
この問題集を使う前に、教科書レベルの知識はつけておきましょう。教科書レベルの知識をつけるには映像授業がおすすめです。
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時期としては、高2のうちに数学ⅠA~ⅡBに手を付けると良い感じ。遅くても高3の夏には使いはじめたいです。
①例題を解く(ヒントを参考にしながら)
②模範解答と見比べて修正する
③次の例題へ
演習問題を解く
合計で6冊あるので、自分の苦手分野だけ選んで使うのもおすすめ。特におすすめなのは、数学Bです。
一対一対応が終わったら、同シリーズの問題集「新数学スタンダード演習」で演習経験を積んでみましょう。詳しくは以下の記事をご覧ください!
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