大学受験生・高校生が使うべき「物理基礎・物理」の参考書と問題集を解説します。
「参考書・問題集がありすぎて、どれ選べばいいかわからない」
「そもそも物理の勉強法が分からない」
最近は物理基礎・物理の参考書・問題集の種類がかなり多くなってきました。選択肢が多すぎるせいで、自分にぴったりの参考書・問題集が選べずに時間が無駄になってしまうことも。
参考書・問題集ごとに、公式や原理の解説や問題の傾向が全くと言っていいほど異なります。人によって合う・合わないがはっきりと分かれるのが、物理の参考書・問題集の特徴です。
今回は目的別におすすめの物理の参考書・問題集を、旧帝大理系に次席で入学した私が紹介します。
基礎内容学習(目安:偏差値50以下)
基礎内容の学習をするのにおすすめの参考書・問題集は以下の3つです。
- 宇宙一わかりやすい高校物理
- 橋本の物理基礎をはじめからていねいに
- 漆原晃の物理基礎・物理が面白いほどわかる本
宇宙一分かりやすい高校物理
「宇宙一分かりやすい高校物理」は「力学・波動」と「電磁気・熱・電子」の2冊で構成される参考書シリーズです。
見開きの左ページには解説、右ページには図解が載っているのが特徴です。解説には例え話が使われているため、物理の法則・原理について具体的にイメージできます。
「力学・波動」編、「電磁気・熱・電子」編ともに、400ページを超える分厚さです。とはいえ、半分は図解なので意外とすらすら読めます。
教科書の内容が全く理解できない人、例と図解による物理法則の具体的なイメージが欲しい人におすすめです。
橋本の物理基礎をはじめからていねいに
「橋本の物理基礎をはじめからていねいに」は「物理はイメージだ!」という格言で有名な「橋本淳一郎」先生によって書かれた参考書です。
図解が豊富であり、物理の本質部分をイメージできるような内容になっています。
改訂版は「力学」編、「熱・波動・原子」編、「電磁気」編の3部構成。物理基礎を丁寧に学習したい人におすすめです。
漆原晃の物理基礎・物理が面白いほどわかる本
「漆原晃の物理基礎・物理が面白いほどわかる本」は代々木ゼミナールの人気講師「漆原晃」先生によって書かれた参考書です。
図やイラストを豊富に使用しているのが特徴の参考書で、「分かりやすさ」と「読みやすさ」に定評があります。
300ページを超える分厚さですが、高校物理に対する知識がほとんどなくてもすらすらと読み進められます。
物理基礎・物理をはじめて学習する人、教科書では理解できなかった人におすすめです。
標準内容学習(目安:偏差値50~65)
標準内容の学習をするのにおすすめの参考書・問題集は以下の2つです。
- 物理のエッセンス
- 漆原の物理(物理基礎・物理)明快解法講座
物理のエッセンス
「物理のエッセンス」は河合塾出版の人気参考書・問題集です。「良問の風」や後に紹介する「名問の森」と同シリーズ。
物理初心者向けではありませんが、問題の解法と物理の本質を網羅しています。問題も結構載っているので、学習内容がどんどん定着していきます。
「力学・波動」編と「熱・電磁気・原子」編の2部構成。物理のエッセンスを完璧にすれば、偏差値65くらいはいけます。
物理の解法を効率よく習得したい人におすすめです。
物理のエッセンスや良問の風については以下の記事をご覧ください!
今回は「物理のエッセンス」のすべてを解説します! 物理のエッセンスは「良問の風」や「名問の森」に連なる参考書・問題集です。 公式によると、以下の順番で使うことが推奨されています。 […]
「良問の風」は河合塾から出ている物理の問題集です。1冊で力学・熱・波動・電磁気・原子のすべてを扱っています。 それに加えて論述問題もけっこう載っています。 この問題集は、「物理のエッセンス[…]
漆原の物理(物理基礎・物理)明快解法講座
「漆原の物理(物理基礎・物理)明快解法講座」は代々木ゼミナールの人気講師「漆原晃」先生によって書かれた参考書です。
大学入試に頻出の問題の解法に着目。例えやイラストを用いながら、直感的に物理の問題の解き方を理解できるようになっています。
物理の解法を中心に学習したい人におすすめです。
応用内容学習(目安:偏差値65以上)
応用内容の学習をするのにおすすめの参考書・問題集は以下の2つです。
- 名問の森
- 実戦物理重要問題集 物理基礎・物理
名問の森
「名問の森」は河合塾出版の人気問題集です。問題ごとに、簡単な設問からかなり難しいものまで掲載しています。
実際の大学入試で出た良問を中心に構成されているため、実践的な演習経験を積めます。
「力学・熱・波動Ⅰ」編、「波動Ⅱ・電磁気・原子」編の2部構成。名問の森が完璧にできるようになれば、東大など最難関大学でも闘える力がつくでしょう。
高校物理の仕上げをしたい人におすすめの問題集です。
名問の森については以下の記事をご覧ください!
偏差値50侍 ハロー。偏差値50侍じゃ。今回は名問の森のすべてを解説するのだ! 名問の森(×名門の森)は、「物理のエッセンス」や「良問の風」に連なる問題集です。 公式によると[…]
実戦物理重要問題集 物理基礎・物理
「実践物理重要問題集 物理基礎・物理」は大学受験頻出の問題を多く取り扱っています。
標準レベルのA問題、発展・応用レベルのB問題に分かれています。ちなみに、B問題はとっても難しいです。
過去問演習に入る前の仕上げをしたい人におすすめの問題集です。
物理の勉強法
独学で物理を習得するには、正しい手順で勉強をすすめていくことが大事です。
①物理の基礎知識を勉強(映像授業がおすすめ)
②物理の概念・原理をざっと学習(映像授業がおすすめ)
③問題演習をしながら、概念・原理の理解を深める
④思考力・発想力をつける
物理の勉強法について、もっと詳しく知りたい人は以下の記事をご覧ください!
「物理の独学は難しい?」「どんなふうに勉強するのがいい?」 今回はこんな疑問に答えます。 私は高3から独学で受験勉強をはじめ、物理の偏差値を50→70オーバーに上げました。 […]
映像授業を活用する方が効率良い
ぶっちゃけ、参考書を使って物理の原理や法則を学ぶのは難しいし時間もかかります。
映像授業を使う方が圧倒的に効率良いです。板書や図解をフル活用しながら、講師が原理・法則を分かりやすくかみ砕いて説明してくれます。
「映像授業を見てインプット」+「物理の問題集を使ってアウトプット」を同時に行うことで、学習効率は段違いに向上するでしょう。
自分に合った参考書を選べそうに無い方は、とりあえず映像授業を使ってみることをおすすめします。
おすすめの映像授業については以下の記事をご覧ください!
インターネット・スマホを活用していつでもどこでもが授業を受けられる映像授業。 最近では塾や予備校に通わず、映像授業だけで大学受験に挑戦する人も増えています。 実際、私も映像授業を中心に勉強[…]
まとめ
高校物理基礎・物理のおすすめ参考書・問題集を紹介しました。
基礎内容を学習するなら、正直映像授業の方が圧倒的に効率的です。映像授業を使うことで、誤った解釈も避けられます。
ぜひ参考にしてください!